魔王 | なまず映画、あるいは第二の選択

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2014年3月7日

自主上映について

3月22日からの公開が迫ってきた。予告編ができたのでYouTubeでご覧下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=L_F_7FX3O38

昔自主映画を作っていた頃は映画館で上映することが目標だった。映画とはそういうものだと思っていたからだ。だから試写会場を借りて館主に見せ、映画館で上映したりもした。

撮影現場には自称晴れ男、自称晴れ女が大勢いるので、雨が降ってもこの程度だ。しかし中には雨男、雨女を名乗る者がいて、これが自称ではないから怖ろしい。

しかし前に書いたように「映画」の形が変わってしまった現在、映画館にこだわる気持ちは軽くなった。俺の映画を上映できるなら、観客客がいるなら、どこでもいいではないか。
しかし自主上映は大変だとつくづく思う。撮影現場を何とか生き延び、仕上げの修羅場をくぐった先に、公開という魔境が待っている。インディ・ジョーンズになった気持ちである。
俺は経済学はとんとわからない。だが世の中を観察していてある結論に至った。
儲かる分野には様々な会社が参入する。そこで一番儲かるのは金を持っている会社だ。では金持ちの会社は何で金持ちになったかというと、以前何かでドカンと儲けたから金持ちになれたわけだ。儲かる分野は金持ちが圧倒的に有利だ。だから金を持ってない会社は、まず競争相手が少ない(いない)分野で儲けるしかない。
では何でそこには競争相手が少ない(いない)のだろう。それは儲からないからだ。儲からないとわかりきっているから誰もやらない。だから競争相手がいない。
つまり、儲からないことをしないと儲からないという「詭弁」のような世界なのである。というかギャンブルだね。
従って、金のない俺が闘う方法は、頭のいい人たちが見向きもしないことをやる、それしかないということになる。

これは何でしょう。この映画には様々な変なものが登場するが、共通しているのは値段が安いことだ。安くても知恵さえあればスケールが大きく見える。絶対見える!

だが俺は実業家ではない。親の代から金儲けが下手な虚業家の映画監督だ。予算と映画の評価は比例しないし、低予算自主配給なら回収の可能性もないことはない。何より作品が残ればいいじゃないか。
それに、俺はいろんな映画があるべきだと思っているのだ。あればいいい、ではなく、あるべきだ。日本映画の最大の特徴は多様性で(こんなにいろんな映画が作られてきた国はない)、なのに、今それが失われつつあると思う。映画に限らず、多様性が失われることは文化の死を意味する。
というわけで、崇高な志と低俗な欲望を抱いた俺たちは、「なまず映画」を旗揚げしたのだった。
無前提に「映画とはこういうものだ」と思っていたことを一つひとつ疑い、迷ったら「迷わず愚かな道を選べ」、それが基本方針である。なので最初に、映画館で上映しないことを決めた。映画が生まれたときには当然、映画館は存在しない。映画はカーニバルや見世物小屋で上映されるものだった。自主上映は映画の原点でもある。

プロデューサーの弟が走り回って上映場所を決めてきた。

3月22日(土)渋谷アップリンクファクトリー 16:05/18:35
3月23日(火)渋谷アップリンクファクトリー 15:45/17:45
3月24日(月)川崎市アートセンター(新百合ヶ丘) 15:00/18:45
3月25日(火)新宿永谷フリースタジオ 新宿Fu-+ 11:30/13:20
3月27日(木)新宿永谷フリースタジオ 新宿Fu-+ 15:15/17:10
3月28日(金)新宿永谷フリースタジオ 新宿Fu-+ 10:10/12:05
3月29日(土)渋谷アップリンクファクトリー 15:45/17:45
3月31日(月)川崎市アートセンター(新百合ヶ丘) 15:00/18:45
4月1日(火)新宿永谷フリースタジオ 新宿Fu-+ 11:30/13:20
4月2日(水)新宿永谷フリースタジオ 新宿Fu-+ 15:10/17:05
4月3日(木)渋谷アップリンクファクトリー 16:15/18:45
4月4日(金)渋谷アップリンクファクトリー 16:15/18:45

この他にも居酒屋、小劇場、お寺、銭湯などがぞくぞく決まりつつある。あちこちに『魔王』が出没する日も近いですぞ。

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